Sitemap





 型枠工事とは











 現在の鉄筋コンクリート造の建築物は、用途的には官公庁舎、学校などの公共ビルや、事務所、商店、デパートなどの商業ビルのほか、共同住宅、工場、病院など多種多様のものがある。また意匠や形状の面からみても、凹凸や曲面をもった建築物があり、さらに仕上げの種別からは打放しコンクリート仕上げ、石張りまたはタイル張り仕上げなど作れないものはほとんどないくらい今日の建築技術は進歩している。

 また一方では、建築工事の省力化、規格化を計るためのプレハブ技術の開発も進められているが、現状では規格化されたものは一部にすぎず、なお現場打ち工法の一品生産的な建築の方が、その大半を占めているのが現状である。「優れた建築」は建て主の計画した建物の用途、規模、資金等の条件をよく理解した優れた設計と施工技術とによって生まれるもので、従来よりつねに研究されていることであるが、施工の精度や質を確保しながら、さらに経済性を追求するためには、現場作業の合理化や、労務の節減、工法の改良や開発、機械化などを考えなければならない。

 建築工事の中で最も大きな比率を占める躯体工事においてもコンクリートの打設にポンプ圧送工法が普及したり、型枠材として合板を用いたりされてきたのも、工法の合理化、機械化、省力化を追求してきた表われともいえる。

 型枠は躯体を形成するための鋳型であり、建物の完成時にはまったく残らない仮設物といわれて軽視されがちであるが、建築工事費の比率からみると、躯体工事の40〜45%、全工事費の12〜15%を占める重要な工事である。したがって、型枠工事の経済性を追求し合理化を計ることは、全体工事に与える影響が非常に大きいといえる。


 
現在の型枠工事では、その合理性や経済性から90%近くが合板型枠工法が採用されている。これに用いられる型枠資材の加工、組立て、運搬、解体などの作業や、資材の転用効率を高める計画性、作業の安全性などの問題が検討されるべき事項である。現実には“型枠の軽量化による作業能率の向上”や“躯体型枠精度の向上による仕上げ工事の経済性追求”など、改善の余地がまだまだ残されている。
   

Copyright(C) 2007-2013 by CHOUNAN Corporation All Rights Reserved.